先月(6月)の大きな動き‐大阪賃貸オフィスの空・埋-
先月(2025年6月)に、弊社の物件データベースに新規募集で追加された物件件数と、契約済みにより募集終了された物件件数です。
※対象エリア:大阪市西区、大阪市中央区、大阪市北区、大阪市淀川区


■西区
新規募集:33件 1,254坪
募集終了:33件 1,803坪
■中央区
新規募集:54件 1,868坪
募集終了:66件 4,541坪
■北区
新規募集:44件 2,147坪
募集終了:53件 3,004坪
■淀川区
新規募集:21件 525坪
募集終了:13件 366坪
■コメント
6月も引き続き募集終了が優勢でした。
これで去年の12月から7カ月連続となりました。件数の差はそれほど大きくありませんでしたが、面積の差は大きく、平均面積には20坪の差がありました。これは、拡張やフロア統合による移転が活発であったことを表しています。
特に中央区が顕著でした。
【2025年7月】大阪賃貸オフィスの平均賃料:13,821円/坪(共益費込)
今月の平均賃料(共益費込み)は13,906円/坪から85円下落し、13,821円/坪となりました。
これは、北区および中央区の中大型物件において、平均賃料を上回る水準の物件が複数成約・募集終了となったことが主な要因です。一見すると下落傾向に見えますが、実態としては相場はむしろ上昇傾向にあり、過去最高水準の賃料で募集を開始する物件が目立ちます。
こうした高額賃料の背景には、共用部のリニューアル、リフレッシュルームの設置、LED照明への切り替え、セットアップオフィス化など、ユーザーニーズに対応した積極的な設備投資があることが多く、単純な値上げとも言えません。
なお、成約(募集終了)が順調に進んでいるとはいえ、実際に市場に出ている移転ニーズは決して多くはなく、魅力ある物件でなければ選ばれにくいという現実もあります。
また、淀川区では大型物件の平均賃料が約1,400円上昇しました。これは、これまで100坪超の空室がほとんど存在しなかったエリアに、来年竣工予定の新築ビルの大型区画が新たに募集開始されたことが主な要因です。

上記のグラフは各エリアの募集賃料単価の平均値です。共益費込・税別の坪単価です。
小型:50坪以内
中型:50坪越え・100坪以内
大型:100坪越え
面積に対する加重平均ではなく、区画数に対する単純平均値です。エリア毎の賃料相場を掴んでいただくには、こちらの方がより適切だと判断したため単純平均を採用しております。
単純平均の例:20坪で8,000円/坪と100坪で10,000円/坪、2部屋の平均値は9,000円です。
もし面積に対する加重平均にしてしまうと、上記の場合平均が9666円となってしまい、超大型区画の賃料に平均値が引っ張られてしまうためです。
大阪賃貸オフィスの新規募集区画数と募集区画数の推移

大阪賃貸オフィスの新規募集面積と募集終了面積の推移

大阪賃貸オフィスの平均賃料の推移

バックナンバー
■大阪オフィスマーケットレポート2025年6月号
■大阪オフィスマーケットレポート2025年5月号
■大阪オフィスマーケットレポート2025年5月号
■大阪オフィスマーケットレポート2025年4月号
■大阪オフィスマーケットレポート2025年3月号
■大阪オフィスマーケットレポート2025年2月号
■大阪オフィスマーケットレポート2025年1月号
■大阪オフィスマーケットレポート2024年12月号
■大阪オフィスマーケットレポート2024年11月号
■大阪オフィスマーケットレポート2024年10月号
■大阪オフィスマーケットレポート2024年9月号
■大阪オフィスマーケットレポート2024年8月号
■大阪オフィスマーケットレポート2024年7月号
■大阪オフィスマーケットレポート2024年6月号