先月(7月)の大きな動き‐大阪賃貸オフィスの空・埋-
先月(2025年7月)に、弊社の物件データベースに新規募集で追加された物件件数と、契約済みにより募集終了された物件件数です。
※対象エリア:大阪市西区、大阪市中央区、大阪市北区、大阪市淀川区


■西区
新規募集:36件 1,177坪
募集終了:35件 1,027坪
■中央区
新規募集:86件 4,274坪
募集終了:93件 5,119坪
■北区
新規募集:48件 2,963坪
募集終了:47件 4,201坪
■淀川区
新規募集:30件 1,086坪
募集終了:20件 460坪
■コメント
7月は新規募集、募集終了、共に件数の多い月でした。また、7月は今年に入って初めて件数のみですが新規募集区画が募集終了区画を上回りました。
新築の募集スタートが数棟あったことと、複数フロアまとめて新規募集も複数あったことが要因です。
【2025年8月】大阪賃貸オフィスの平均賃料:13,793円/坪(共益費込)
今月の平均賃料(共益費込み)は13,906円/坪から28円下落し、13,821円/坪となりました。
一見すると相場が下がったように見えますが、実際の要因は「新規募集区画」と「募集終了区画」の賃料ギャップにあります。つまり、高単価物件の募集終了と、低単価物件の追加が重なったことで平均値が下がったにすぎません。
今月の注目ポイントは淀川区の大型区画(100坪以上)の平均賃料です。 先月の15,318円/坪から18,600円/坪へと大幅に上昇しました。
背景には、22,000円/坪の竣工前物件が先行募集に加わったことがあります。淀川区全体で100坪以上の募集は現状10件程度しかなく、1棟の存在が平均値を大きく押し上げました。
なお、当該物件にはすでに複数社から強い引き合いが入っており、竣工前に満室となる可能性が高い状況です。
新大阪エリアでは大型物件の供給が極めて少なく、優良な募集床が出れば瞬時に需要が集中する市況となっています。
梅田や淀屋橋・本町ほどニーズ自体が多いわけではありませんが、築古ビルが多いため、現代のオフィスニーズに応えられる物件は非常に希少です。そのため、しばらくは新築・ハイスペック物件には引き合いが殺到しそうです。

上記のグラフは各エリアの募集賃料単価の平均値です。共益費込・税別の坪単価です。
小型:50坪以内
中型:50坪越え・100坪以内
大型:100坪越え
面積に対する加重平均ではなく、区画数に対する単純平均値です。エリア毎の賃料相場を掴んでいただくには、こちらの方がより適切だと判断したため単純平均を採用しております。
単純平均の例:20坪で8,000円/坪と100坪で10,000円/坪、2部屋の平均値は9,000円です。
もし面積に対する加重平均にしてしまうと、上記の場合平均が9666円となってしまい、超大型区画の賃料に平均値が引っ張られてしまうためです。
大阪賃貸オフィスの新規募集区画数と募集区画数の推移

大阪賃貸オフィスの新規募集面積と募集終了面積の推移

大阪賃貸オフィスの平均賃料の推移

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